2010年9月7日火曜日

戻らないもの -つとむとトム 第3話-


つとむが退院して10日も過ぎたころのことだった。
「こんどマルオ君のうちに遊びにいこうかしらねえ、つとむ」
マルオ君とはつとむが入院前はよく一緒にあそんだ友達のことだ。
「元気な姿を見せにいきましょうねえ。」
母親はつとむにやさしく語りかけた。
「僕、いきたい。マルオ君に会いたい。」
母親は内心、つとむのそういう答えを期待していたのだった。

ところが、つとむはきょとんとしている。
彼は一緒にあそんだ友達の名前を覚えていなかった。
「昔一緒に遊んだでしょ、カン蹴り、鬼ごっこ、草野球・・・」
しかし、つとむは初めて聞いたような顔をしていた。
思い出せない、というよりはむしろ知らない、といった風だった。

母親は呆然とした。
つとむは手術によって記憶を喪失してしまったのだった。
「手術をすればつとむ君はよくなりますよ、その代わり・・」
母親は病院の一室で医者からいわれたことを思い出す。
「一緒に遊んだお友達、それから遊んだ記憶。そういったものはつとむ君の中から失われます。」

母親の目の前で元気に遊ぶつとむ。
手術をへて無事つとむは我が家に帰ってきた。
しかし、つとむの記憶は二度と戻ってくることはなかった。




わたしの初代PS3のつとむですが、基盤交換という大手術を行ったため初期化されてしまいました。
そのため過去のセーブデータ、アカウントなどが吹っ飛びました。
アカウントに関しては、本垢だけはメルアドとパスをメモっていたので復旧できました。
が、サブ垢でフレ登録していた方々と遊べなくなっております。
ですので、レイブン垢、ベイラー垢のwillo-the-wizzle,Itchy-sandwitchと登録していただいている方は、
お手数ですが削除お願いします。

1 件のコメント:

  1. 近頃ひどい頭痛に苛まされPS3を起動すらできていないどうも僕です。
    もーズキズキスキズキと…私も基盤交換が必要なのでしょうか…。

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